放射線1

しばらくは,放射線の勉強におつきあいください。

 

放射線はなぜわかりにくいのか―放射線の健康への影響、わかっていること、わからないこと

放射線はなぜわかりにくいのか―放射線の健康への影響、わかっていること、わからないこと

 

 

この本でしばらく勉強していきます。

 

Bq(ベクレル放射性物質の量 1秒あたりの崩壊数

R(レントゲン) 照射線量 1㎏あたりの空気中の原子がイオン化される物理量

 なぜか,Rの単位は廃止

Gy(グレイ) 吸収線量 1㎏あたりのエネルギー吸収量

 被爆を受ける物質1㎏につき1ジュールのエネルギーを与える線量

 cf ジュール 1N の力で 1m 進むようなときの仕事

 

Sv(シーベルト・等価線量) 被曝線量を疫学的に評価するための便宜上の概念

 Sv(等価線量) = Gy × 放射線加重係数(α線20,β・γ・X線1)

 

Sv(シーベルト・実効線量) 被爆による人体影響を評価するための便宜上の概念

 Sv(実効線量) = Sv(等価線量)× 組織加重係数

 

☆空間の放射線量と被曝線量がどちらもSvのため,混同が生じやすい

 

Sv/h 空間線量率 線量計の値を校正して,モニタリング地点の地上1mのところに

 あったと仮定した人体の体表から1㎝の1時間あたりのSv(等価線量)

 ☆ 空間線量という言葉はないのに,空間線量率という言葉はある不思議さ

 

(組織加重係数の問題点)

1 部分被爆や不均等被爆も生じているはずなのに,全身被爆に換算

2 実際は年齢,性別,個人条件によって違うはずなのに,無視

3 皮膚表面から1㎝の等価線量を実効線量とみなすのは,合理性もない。

 

このように勉強してきて,ものすごい世界だとわかりました。

たとえば,放射性物質から出てくるBqは計れます。

他方,Sv(実効線量)には,いろんな係数をかけることで,薄めるのです。