本気の力2
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/pdf/20151127.pdf
ぜひ,このPDFは見て欲しいです。
このPDFでは,
「ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル(BMJ)」に掲載された,
『電離放射線の職業的被曝によるがんのリスク:フランス、イギリス及びアメリカに
おける後ろ向きコホート研究(INWORKS)』
(Risk of cancerfrom occupational exposure to ionising radiation:
retrospective cohort study of workers in France, the United
Kingdom and the United States)
が紹介されています。
そして,
「100mSv 以下の低線量被曝では、⼈体への影響はない」あるいは
「その証拠はない」とする従来の国際放射線防護委員会 (ICRP)のモデル
に対する真っ向からの反論ともいえそうです。
もうひとつの注⽬ポイントはこの研究は、
これまでの「反 ICRP 派」の学者・研究者から提出された研究なのではなく、
「INWORKS」が提出しているという点です。
慢性の低線量被曝 リスクを定量的に確定するための基盤をつくることを⽬的に
設⽴された国際コンソーシアムで、主要各国政府や主要な放射線防護規制当局や
核産業などから資⾦提供やデータ提供をうけている、
いわば「公認」の研究グループです。
別な⾔い⽅をすれば国際的 な「権威」を背景にしており、
これまでのように全く無視できない、という点です。
国際的な権威をもち、全く無視し去ることができない、
という点では 2011 年に公表されたウクライナ政府の
『チェルノブイリ 事故後25年:未来へ向けての安全』と題する
緊急事態省報告と 性格がよく似ています。
次に注⽬されるのは、この研究報告の厳密さと規模の⼤きさで す。
厳密性については後で触れることとして、
規模の⼤きさでは コホート(研究対象群)が、
フランス、イギリス、アメリカの核 産業労働者 30 万 8297 ⼈で、
追跡調査期間が 1944 年から 2005 年の約 60 年間という
スケールの⼤きいものです。
とされています。そして,この中で,100mSv未満の因果関係が肯定されています。
LNTは仮説ではない。
BEIR-Ⅶがいうとおりなのです。