放射線1
しばらくは,放射線の勉強におつきあいください。
放射線はなぜわかりにくいのか―放射線の健康への影響、わかっていること、わからないこと
- 作者: 名取春彦
- 出版社/メーカー: あっぷる出版社
- 発売日: 2014/01
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログを見る
この本でしばらく勉強していきます。
↓
R(レントゲン) 照射線量 1㎏あたりの空気中の原子がイオン化される物理量
なぜか,Rの単位は廃止。
↓
Gy(グレイ) 吸収線量 1㎏あたりのエネルギー吸収量
被爆を受ける物質1㎏につき1ジュールのエネルギーを与える線量
cf ジュール 1N の力で 1m 進むようなときの仕事
Sv(シーベルト・等価線量) 被曝線量を疫学的に評価するための便宜上の概念
Sv(等価線量) = Gy × 放射線加重係数(α線20,β・γ・X線1)
Sv(シーベルト・実効線量) 被爆による人体影響を評価するための便宜上の概念
Sv(実効線量) = Sv(等価線量)× 組織加重係数
☆空間の放射線量と被曝線量がどちらもSvのため,混同が生じやすい
Sv/h 空間線量率 線量計の値を校正して,モニタリング地点の地上1mのところに
あったと仮定した人体の体表から1㎝の1時間あたりのSv(等価線量)
☆ 空間線量という言葉はないのに,空間線量率という言葉はある不思議さ
(組織加重係数の問題点)
1 部分被爆や不均等被爆も生じているはずなのに,全身被爆に換算
2 実際は年齢,性別,個人条件によって違うはずなのに,無視
3 皮膚表面から1㎝の等価線量を実効線量とみなすのは,合理性もない。
このように勉強してきて,ものすごい世界だとわかりました。
たとえば,放射性物質から出てくるBqは計れます。
他方,Sv(実効線量)には,いろんな係数をかけることで,薄めるのです。